2011年08月21日

画面スクロールを考える。

iMac_lion.jpg

Lionになって、画面スクロールの操作方法が今までと真逆になった。
デフォルトの設定では、画面を上にずらす時はマウスホイールを上方向に回転、下にずらすときは、下方向に回転させる。
併せてスクロールバーもなくなっている。
(iPhone同様、操作中のみスクロールの位置を把握する意味で表示される)

マウスだとそうなるが、今後アップルは文字入力以外のカーソル操作を、マウスからマジックトラックパッド(以下「MT」と呼ぶ)へ移行するよう推奨しており、MTの使用においては、画面を上にずらす時は、MT上で指を上方向に滑らす、画面を下にずらすときには、指を下方向に滑らす操作となる。
大胆な変更のようだが、これはiPhoneやiPadの画面操作に合わせた考え方で、デバイス間によるその操作性の違いを解消した狙いがあると言われているが、他方で波紋も多い。
なぜなら画面スクロールの操作は、Microsoftが開発したマウスホイールによる操作が一般的となりすぎており、その操作方法がかなり根深く浸透しているからである。

一方、iPoneやiPadの操作が違和感なく誰にでも受け入れられているが、これは直接画面に触れる操作が実際に紙を動かす動作と一緒だったからといえる。
このことは、iPhoneやiPadを触ったことがない人(さらにPCに慣れていない人の方がより顕著)でもなんの抵抗もなく操作でき、iPhoneが大ブレイクした事でも実証されている。
すなわち人の意志に沿った自然な操作感だったからである。

ではなぜPCの世界ではなぜ命令形態が逆になってしまったのか、ちょっと考えてみた。
そもそもカーソルと呼ばれるものは、パソコンにおいてはGUI(Graphical User Interface)用のカーソル、すなわちマウスポインタと、テキスト用のカーソルの二種類がある。
マウスは汎用CADで使用する上で開発されたデバイスであったため、もともとPCはマウスを使用するものではなかった。
テキストエディターで文字入力を進め、カーソル位置が画面の最下位に位置してしまった場合どうするか。カーソル位置を下に下げることで画面を上に持ち上げる。
すなわち、GUIパソコンが主流でない頃のテキスト用カーソルが中心のものの発想なのである。そしてそのLegacyな発想がそのままマウスカーソルの動きに流用された。いかにもマイクロソフトの陳腐な発想である。

アップルは設立当初から一貫して誰にでも簡単に使える、OSとハードウエアーを追い求めてきた。そしてその事は、マウスには断固として2ボタン、ホイールを装備しなかった事にも現れている。
System6の頃にできあがったOSの基本、デスクトップ、フォルダー、ゴミ箱、1ボタンマウス。どれも従前のコンピューターを意識させないための物作りである。手や指先の動きでパソコンを操る。
そしてその思いはiPhone、iPadでほぼ実現し、こんどはそのコンセプトをMTを導入することでデスクトップパソコンの世界にも広げようとしている。

小生は早々にMTを導入していたので、この新しいスクロール操作は、非常に快適に使うことができている。
なぜならそれは至極当たり前の操作だから。
posted by omiya at 17:07| Comment(0) | 日記
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